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柔軟性と高い防御効果

鎖帷子の大きな特徴は、金属板を成形して作られた鎧や皮革を煮固めて作られた鎧などと違い、高い柔軟性を持つ事である。身体の動きに対応するので長時間着用しての行動が可能で、戦場以外での警戒活動にも適する。ただ、全重量が肩に掛かるという欠点もある(腰にベルトを付けられるよう作れば、重量はいくらか分散される)。また、鎖帷子は刃物による斬撃に対し非常に高い防御効果を示す。反面、刺突・打撃に対しては防御効果は低い。とは言っても、よほど細く鋭い刃物でない限り鎖帷子の隙間を貫くのは困難で、打撃も直撃しなければ表面を滑る程度で済む。ただし、有効射程からの矢には貫かれることが多かったようである。

このような性質から、鎖帷子は現代においても防刃着として用いられる場合がある。その場合、ボディアーマー(防弾ベスト)との併用が行われる。ケブラー製のボディアーマーは、弾丸を繊維で絡め取る為非常に効果的であるが、分散緩和する形で衝撃をストップさせる為、刃物で刺されたり、弾丸でも尖った弾頭や細く鋭い高速弾頭が使われた場合は防げない。それを補う意味で、ケブラー繊維同士の間に鎖帷子を挟み込み、その防御力を向上させるのである。2006年現在は、強化樹脂製の防刃パネルを併用する場合が多い。

素肌にそのまま着ると、跡が付く、冷たい、肌がこすれる、汗で錆びるなどの難点があることから、金属鎧と同様に、下に柔らかい布製の鎧下を着用する場合が多い。この鎧下は、打撃武器の衝撃緩和の意味合いも強い。隠密行動に携わる人間が着用する場合は、塗料や煤で黒く塗り光を反射しないようにしたり、二枚の布に挟み込んで、金属同士がこすれる音を低減させたりしたと言われている。

もう一つの特徴として、服のように重ね着が可能という点が挙げられる。

身分の高い者が保身の為に薄手の物を平服の下に着用したり、戦場においても革鎧と共に着用して防御力を向上させたりした。騎馬を使用して戦場の最前線に立つ重装騎士に至っては、薄手の革鎧か綿の入った鎧下を着用した上でこの鎖帷子を纏い、さらにその上に全身を覆う鋼の甲冑を付けるという場合もあった。全身甲冑を身に纏っても、首・脇の下・肘の内側・手首・指・股間・膝裏などの関節部分は防御の及ばない急所になるが、鎖帷子はその柔軟さからそれらの部分もカバー出来た。しかし、ただでさえ重量のある板金甲冑の下にさらに鎖帷子を着込む事は、実用上厳しかった局面が多い。また、胸甲の下にさらに鎖帷子があっても防御面では大きな意味を為さない。その為、関節部分の各急所のみに鎖帷子状の補強を施した鎧下の方が西洋では普及していった。部分的な胸甲や、肘・手首を守る篭手だけを身に纏う際に鎖帷子を併用した例もあるが、これはどちらかというと鎖帷子の延長である。
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日本でも鎖帷子は重宝されていた。諜報活動に従事する忍者が薄手の鎖帷子を身に付けることがあったほか、街中での小規模の抗争や取り締まりなどにも鎖帷子が用いられることがあったという。新撰組なども鎖帷子を着用しており、ところどころを革や金属で補強したパーツと組み合わせて使用していた。ただし、鎖帷子はたとえ薄手であっても着れば重くて動きにくくなる為、諜報活動に携わる忍者が鎖帷子を愛用していた可能性は低く、忍者がそうしていたとする説は後世の各種創作物の中での誇張である可能性が高い。

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2009年06月07日 09:06に投稿されたエントリーのページです。

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